七五三と子どものお口の健康
こんにちは。
甲府デンタルクリニック、院長の石邊です。
11月15日は日本の伝統的な行事「七五三」の日です。起源は諸説ありますが、一般的には江戸時代、徳川三代将軍・徳川家光が子どもである徳川綱吉の健康を祈った日とされています。その後、綱吉が無事に成長したことから、この日が子どもの成長を祝う日として広まりました。今回は、この日にちなみ、子どものお口の健康についてお話しします。
甘いものと虫歯の関係
砂糖の輸入が進むにつれて、甘いものを摂取する機会が増え、子どもの虫歯も問題になり始めました。糖質は虫歯の原因となるミュータンス菌が酸を作るための主要な材料となります。ミュータンス菌が口の中で糖質を分解し酸を生成すると、それが歯を溶かし、虫歯が発生する原因になります。
特に、アメやチョコレートなど糖分を多く含む食品を長時間だらだらと食べ続けると、口腔内が酸性に傾き、虫歯のリスクが大幅に上がります。こうした甘いものを楽しむ際には、摂取量や頻度に気を付けることが大切です。
千歳飴と虫歯リスク
七五三では、「千歳飴」をもらうことがあります。千歳飴はその長さと細さから、子どもの健やかな成長と長寿を象徴しており、昔から七五三の定番のお菓子として親しまれてきました。しかし、この千歳飴も砂糖をたっぷり含んでおり、虫歯のリスクを高める食品です。アメは口の中で長時間溶け続けるため、だらだらとした糖分の摂取につながりやすく、これが虫歯の原因となります。
千歳飴を楽しむ際は、丸ごと食べるのではなく、適切なサイズに折ったり割ったりして少量ずつ食べることをおすすめします。また、食べた後はしっかり歯磨きをすることや、うがいをして口腔内を清潔に保つことが大切です。
乳歯から永久歯への移行期にこそ予防を
七五三を迎える年齢、つまり3歳・5歳・7歳は、乳歯から永久歯への移行期に当たります。この時期は、虫歯の予防が非常に重要な時期です。乳歯は永久歯よりもエナメル質が薄く、虫歯になりやすいのが特徴です。さらに、この時期に虫歯が進行すると、永久歯が生えるスペースに悪影響を与える可能性があるため、早期の予防が大切です。
フッ化物塗布
当院では、乳歯から永久歯にかけての虫歯予防に積極的に取り組んでいます。その一環として、フッ化物塗布を行なっています。歯のエナメル質を強化し、酸に対する抵抗力を高めて虫歯の発生を抑える効果があります。定期的なフッ化物塗布は、特に子どもの虫歯予防に有効です。
まとめ
七五三は、子どもの成長を祝う大切な行事ですが、千歳飴などの甘いものを楽しむ際には、虫歯予防を意識した食べ方とその後のケアが欠かせません。また、乳歯から永久歯に生え変わるこの大切な時期こそ、予防策を積極的に取り入れることが重要です。
子どもの歯の健康を守るためにも、定期的な歯科検診などを心掛けましょう。歯や口のことで気になることがあれば、ぜひ当院にご相談ください。
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