口内フローラのバランスを整えてお口と身体の健康を保とう!

こんにちは。
甲府デンタルクリニック、院長の石邊です。
皆様は「口内フローラ」という言葉を聞いたことはありますか?
この「口内(口腔内)フローラ」は、身体全体の健康にも影響を及ぼすため、常に良いバランスを保つことが大切です。
今回は、皆様のお口と全身の健康に関わる口内フローラについてお話しします。
口内フローラってなに?
口内フローラとは、お口の中に存在する無数の細菌たちのことです。
フローラは英語で「お花畑」という意味があり、多くの細菌がお花畑のように集合体をつくっていることから「口内フローラ」と呼ばれています。善玉菌や悪玉菌、日和見菌の3種類の菌がバランス良く存在するのが良い状態です。
この3種類の菌がそれぞれどのようなはたらきをしているのか、ご紹介します。
善玉菌
善玉菌は、お口の中の健康を保つはたらきがある常在菌です。
善玉菌が多いと、口内フローラのバランスが良い状態といえます。
悪玉菌
悪玉菌には主に2種類あり、歯周病の原因となるポルフィロモス・ジンジバリス菌(Pg菌)と、虫歯を引き起こすミュータンス菌があります。
悪玉菌の割合が増えると、お口の中でさまざまな問題を引き起こします。
日和見菌
日和見菌は、善玉菌・悪玉菌に比べて割合が多く、お口の中の大部分を占めている常在菌です。
善玉菌が多い状態のときは悪さをしませんが、悪玉菌が増えると日和見菌も悪さをします。
日和見菌が良いはたらきをするためには、善玉菌が多い状態を保つ必要があります。
悪玉菌が増えてしまう原因は?
悪玉菌が増える原因としては、主に2つあります。
お口の中に汚れがたまっている
歯磨きが不十分なためにお口の中に汚れがたまっていると、細菌が繁殖しやすい環境になり、悪玉菌が悪さをするようになります。
また悪玉菌は、白米や砂糖などに含まれる糖質をエサとしているため、炭水化物の摂りすぎも悪玉菌が増える原因になります。
唾液の分泌量減少
唾液には、お口の中に残った食べかすを洗い流したり、お口の中をきれいにする自浄作用があります。
ストレスや加齢、口呼吸などの原因によって唾液が減少すると、自浄作用や殺菌作用が弱まり、悪玉菌が増えやすくなります。
悪玉菌が増えるデメリットとは?
お口の中に悪玉菌が増えることで、歯周病が悪化することがあります。
歯周病菌が血管の中に侵入すると、動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞を引き起こしたり、糖尿病を悪化させるリスクもあります。
悪玉菌が増えて口内フローラのバランスが乱れると、お口だけでなくさまざまな病気につながりやすいといわれています。
口内フローラのバランスを整えるためには?
- 歯磨きでお口の中を清潔に保つ
お口の中の細菌は、就寝時に繁殖します。そのため、起床時や食後、就寝前の歯磨きが大切です。 - 唾液の分泌を促す
お口の中をきれいにする自浄作用がある唾液を増やすことも大切です。
ガムや噛み応えのあるものを噛んだり、食事の際は1口30回を目安によく噛むことを意識しましょう。
特に女性は、更年期以降、お口周りの筋肉が衰えたり、女性ホルモンの分泌が減少することによって唾液が減少します。
唾液が減少することによってお口の中が乾燥し、悪玉菌(歯周病菌)が活動しやすくなってしまいます。
日頃から鼻呼吸を意識し、また唾液腺のマッサージを取り入れるなど工夫をして唾液の分泌を促しましょう。
まとめ
口内フローラのバランスを保つためには、まず悪玉菌の増殖を抑えることが大切です。
日頃からお口の中を清潔に保つように、丁寧に歯磨きをしましょう。
当院では歯磨き指導のほか、クリーニングも行なっています。
気になった方はぜひお気軽にご相談ください。
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