こんにちは。
甲府デンタルクリニック、院長の石邊です。

皆様、キシリトールが歯によいと聞いたことがあると思いますが、なぜ歯によいのかご存じですか？キシリトールとは糖アルコールの仲間で、甘味炭水化物です。自然界では多くの果実や野菜に含まれています。

今回は、キシリトールがなぜ歯によいのかについてお話しします。

キシリトールの虫歯予防効果

キシリトールは虫歯の原因となる酸を作りません。通常、食事や飲み物に含まれる糖分は口腔内の細菌によって酸に変わり、歯を溶かして虫歯を引き起こします。
しかし、キシリトールはこのプロセスを防ぎ、虫歯の発生を予防するほか、虫歯の大きな原因であるミュータンス菌の活動を弱める働きも持っています。

ミュータンス菌は糖分をエネルギーにして酸を作り出しますが、キシリトールはそのエネルギー源となりません。そのため、菌の活動が抑制されるのです。

唾液の分泌を促進

また、キシリトールは甘みが強いため、その甘みにより唾液の分泌が促進されます。唾液は口腔内を洗浄し、食べかすや細菌を除去する働きがあるだけでなく、歯の再石灰化を促す働きを持つので、初期の虫歯を自然に修復する力もあります。

キシリトール製品の選び方

砂糖はミュータンス菌のエネルギー源となり、酸を作り出す原因になります。
そのため、95%キシリトールが含まれていても、残りの5%に砂糖が使われていると、虫歯予防の効果が減少してしまいます。

キシリトール製品を選ぶ際は、成分表をよく確認し、砂糖が含まれていないものを選びましょう。

虫歯予防のために

当院では、虫歯予防としてブラッシング指導や定期検診も行なっています。キシリトール製品の活用と合わせて、正しいブラッシング方法を身につけることで、より効果的に虫歯を予防しましょう。
また、定期的な歯科検診を受けることで、早期発見と適切な処置が可能になりますので、ぜひ夏休みなどを利用して定期検診に来てくださいね。